インテリア: 2008年2月アーカイブ

インテリアの重大な問題点:シックハウス症候群

数年前に話題になったシックハウス症候群というものは、インテリアの重大な問題点と言えると思います。

シックハウス症候群は、壁紙の接着剤などから揮発する物質により住人の方が被害にあわれています。
壁紙以外にも合板を使ったインテリア家具やフローリング、シロアリ対策の為の薬剤などが原因とされています。

科学物質による室内空気の汚染というそうです。
被害にあわれた大半の方は一番自宅にいる事の多い主婦の方だったようです。新築住宅やリフォームに喜んでいた矢先、原因不明の体調不良となるわけです。主な症状としては頭痛・めまい・慢性的な疲労感・のどの痛み・湿疹などがあり、ひどくなると呼吸器疾患と診断されます。この疾患の恐ろしい点はなかなか原因が分かりづらいところと、化学物質過敏症というやっかいな疾患を背負ってしまうというところです。

化学物質過敏症とは、人間が合成した薬物だけでなく天然成分の物も原因に含まれます。代表としてあげれば花粉症などの各種アレルギーがいい例でしょう。

シックハウス症候群は現在ではよく耳にする言葉となりましたが、未だ解明されていない部分も多いそうです。そこで最近ではシックハウス対策が取られるようになりました。原因物質としてホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、ベンゼンなどといわれていますが、ホルムアルデヒドは発ガン性があるという指摘もあります。
このような原因となりえる成分を含まない素材でインテリアを造りあげたり、大がかりなリフォームなどをしなくてもこまめに空気の入れ替えをするなどの対策方法が至る所で見かけられるようになりました。

室内に観葉植物を置く事でホルムアルデヒド、ベンゼン、トリクロロエチレンを浄化する事ができるそうです。目安としては6畳分の広さの部屋に小さめの鉢を5個ぐらいです。アメリカではベイクアウトという方法で、塗料から出る科学物質をわざと揮発させる事があります。これは温度が高くなると揮発しやすいという性質を利用して、暖房器具などで室内の温度をあげます。ときどき換気をしながら3日ほどかけて、人工的に科学物質を追い出す事ができます。ただしこれは合板やフロ-リングの床など厚みのある素材には効果がないそうです。

せっかく発散させた科学物質が他の素材にくっついてしまい、今度はそこから揮発してくる事例もあるので注意が必要となります。

マイホームが原因で病気にならないように、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

子供部屋のインテリア

インテリアに凝っている人のお宅を見ていると、子供部屋にもかなり思い入れが強い人が多いことに気づきます。筆者の知り合いにもそんな人が居てるのですが、リビングだけを凝ったインテリアにするのは「凡人」だそうで、本当に思い入れを持っているのは子供部屋なんだそうです。そんな話をしてくれた人の実家も同じような美しいお宅なので、おそらくご両親もそんな考えの人で、子供部屋をオシャレなインテリアにしていたのでしょう。そうやって受け継がれていく入口が子供部屋のインテリアなのかどうかは分かりませんが、キッカケになっているのは間違いないようです。
子供部屋のインテリアと言っても、実際には子供の意向が入っていることはありません。あくまでも親の意向です。子供が大きくなったら自分で自室のインテリアを考えるようになるでしょうが、これは子供がまだ小学生くらいまでの小さい時期の話です。
タレントの梅宮アンナが子供を産んだ際に、子供部屋を全部フランスの有名ブランド「エルメス」で統一したことが話題になりました。馬鹿にする人、憧れる人と賛否両論でしたが、筆者はそれ以前にエルメスの良さを赤ちゃんが理解するはずがありませんから、やはり子供部屋のインテリアは親の自己満足に近いものがあるなと思ったものでした。
さて子供部屋を全部エルメスで統一することはともかくとして、子供部屋を機能的にしたいというインテリアの工夫は色々と考案されています。デザインにこだわらない人でも、収納や安全などの機能性にこだわるひとは多いと思います。
子供部屋というのはとにかく物が多くなります。成長に伴ってすぐに体が大きくなるので服をこまめに買い換えるために洋服箪笥はすぐいっぱいになりますし、子供というのは色々な理由でオモチャをもらう機会が多いのですぐにオモチャ箱もいっぱいになってしまいます。
そのため、子供部屋のインテリアはいかにたくさんのおもちゃや服などを収納してスッキリさせるか、まずそこから始まります。ですが子供というのはおもちゃをどんどん出しては出しっ放しにするので、別の意味で最もインテリアに関しては労力がかかるかも知れません。
また子供部屋は子供が安全に過ごせる空間である必要があります。そのため、角の尖っていない家具やおもちゃ箱など、子供部屋に適したインテリア用品もたくさん売られています。
労力はかかりますが、子供部屋はカラフルで色鮮やかなインテリア用品が多く、大人の居住空間とは全く違ったインテリアを楽しめるので、面倒くさがらずにチャレンジして頂きたいと思います。

インテリアコーディネーター

インテリアは非常に奥が深く、内容も多岐に渡るものです。そのため、一般の素人にとっては自分の部屋を凝ったインテリアにしようと思うのが精一杯です。ですがインテリアはそこに住む人の生活に密接に関係しているので専門的な知識やアドバイスが必要になります。そこで、インテリアにはインテリアの専門家が必要とされるようになりました。
職業としてはインテリアコーディネーターと呼ばれる人たちはこんなインテリアの立案やアドバイスを職業としています。職業としているだけあって、クライアントの要望を聞いて、そのクライアントが求めている室内環境を作り出すことに関してはプロです。当然ながらインテリア雑誌に登場する美しいインテリアは全てこれらインテリアコーディネーターというプロの手によるものです。
要求された室内空間を作り出すこんなインテリアコーディネーターの仕事に憧れる人は多く、インテリアの専門学校は日本全国にあります。憧れのインテリアコーディネーターになるにはどんな勉強をして、どんな経験を積めば良いのでしょうか。
まず、何も知らない状態からインテリアコーディネーターを志すのであれば、インテリアについての基礎から学ぶ必要があります。先ほど申し上げたように、インテリアの専門学校はたくさんありますから、その中から自分に合っている学校を選んで入学することから始まります。専門学校はおおむね2年間ですから、2年後は関連の職業に就職することになります。インテリアのデザイン事務所や建築士事務所、リフォーム業者、ハウスメーカーなどが主な進路となります。これらの就職先は業種こそ違っていても最終的に関連する仕事をしているので、どこに入ったからと言って有利不利になることはありません。
インテリア業界に入ると、すでに先輩のインテリアコーディネーターが活躍しているはずです。ほとんどの人が同じことを言いますが、入ってみると想像していたよりも地味で地道な仕事だということに気づくそうです。確かにドラマや漫画に出てくるインテリアコーディネーターは脚色されすぎな感がありますから当然かも知れませんが。
その中で力を付けた人は独立してインテリアデザイン事務所を立ち上げるも居ます。やはり自分の思っているインテリアデザインを誰にも気兼ねすることなく表現したいという思いがある人は独立志向が強いようです。力があればそれが可能な世界でもありますから、夢のある仕事というのは間違いありません。

和風インテリア

インテリアにテーマを持たせるというのは、何も海外のインテリアをテーマにするだけが能ではありません。ここは日本なのですから、日本の伝統的な美しさや機能性を採り入れた和風インテリアも当然あります。
現在では和風インテリアという言葉がありますが、古くから日本の伝統的な家屋は損な言葉をつけなくても最初から和風インテリアなのです。これは日本の住宅やマンションが最初から和風ではなく西洋風になっているからこそ、そこにあえて日本のテイストを入れるために和風インテリアをしなければならなくなっただけのことです。今でも田舎の古い家や京都の町家などに入ると、何もしなくても最初から和風インテリアに統一されている家を見ることが出来ます。
和風インテリアの故郷は日本なのですから、日本は和風インテリアに関して世界で最も良いものが手に入る国です。海外で和風インテリアの部屋を作ることは以前より大変人気が高いですが、良いものを日本から取り寄せるにはお金が掛かるのが悩みだそうです。そういう意味でも私たち日本人は最も恵まれた環境にあります。
和風インテリアの基本は何と言っても床です。フローリングでもカーペットでもなく、畳の床。そして障子や襖など、紙を使った仕切りが和風建築の基本です。かつて外国人の建築家が初めて日本家屋を見た時に「木と紙で家が作られている」と感動した話がありますが、まさに和風インテリアの味噌は木と紙です。
木や紙は吸水性に優れており、昔から湿度の高い日本の気候には最も適しています。エアコンをつけなくても床や壁が水分を吸収してくれるので室内はそれほどジメジメしないという先人の知恵がいっぱい詰まっています。
家具においても和風のテイストは存分に発揮されています。和風の食器棚のことを「水屋箪笥」と言いますが、落ち着いた木の色合いと格子戸の機能美には日本の伝統芸術の重みがあります。木を使っていながら、その上から完全に色を塗ってしまう西洋の家具と違って、和風の家具は木が本来持っている木目の模様をそのままデザインに活かしているのが特徴です。自然界にある木の優しい模様は決して飽きがきませんし、柔らかい和みの空間を演出してくれます。
湿度の高い日本で衣服、特に着物を保管するにはさらに知恵が必要とされてきました。湿度が高いということは害虫の繁殖にも有利なわけで、大切な着物を虫に噛み千切られないようにすることが大切です。古くから着物の保管に使われる桐の箪笥。桐には害虫を寄せ付けない成分が含まれているそうで、昔の人はそんなことまで知っていたんだなと感心させられるのが和風インテリアです。

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