インテリアと風水

インテリアは見た目や機能性だけで決まるものではありません。特に気にしないという人ならそれでも良いのですが、縁起を担ぐ人や商売をしている人などは、インテリアの配置によって運気を良くしたいと考えてそれをインテリアに採り入れる人が少なくありません。

インテリアを考える際に最も関係がありそうなのが風水です。風水とは中国の古い思想で、物の位置を工夫することにより、「気」の流れを良くするという考え方です。この「気」は中国では龍に例えられ、龍がちゃんと通ってくれるところには福が訪れるとされています。

中国本土は占いなどの行為が禁じられているので、表向きはあまり見ることはありませんが香港や台湾など信教が自由な地域では現代でも盛んに行われています。

これは有名な話ですが、香港の中心部には2つの大きなビルがあり、それぞれが香港系の大手銀行と中国系の大手銀行です。この2つの銀行はライバルであると同時に中国共産党系と香港資本系という敵対関係にもあり、お互いが非常に意識し合っています。その結果、本社ビルの形が自分のところにだけ龍を呼び寄せる形状になっています。香港の風景写真を見ると中心部に三角形の変わったビルと、その正面には真ん中に穴が開いたビルを見ることが出来ます。これは大手銀行がお互いに風水によって相手を不幸にし、自社を幸福にしたいという願いが込められた結果だそうです。

インテリアは自分の家の中だけの話ですが、家具や窓の向きなどをちょっと工夫するだけで運気が良くなると聞いたら、やらないよりやったほうがいいという気になります。

例えばインテリアの色。明るい赤やオレンジ色などは「陽のエネルギー」を高めるとされ、反対に青や緑は「陰のエネルギー」を高めるとされています。陰陽それぞれのバランスが取れていることが風水では良いこととされているので、インテリアの色使いにおいて参考にしてみてはいかがでしょうか。

次に方角。風水では西の方角は気が出て行く場所とされているので、西向きに窓があるのは良いこととされていません。ですが窓の位置まで変えることはインテリアでは出来ません。そこで西側に窓がある場合はそこに黄色のものを置くと運気が逃げ出すことを防げます。他の方角に窓がある場合は積極的に開放して気を取り入れましょう。

他にも風水によるインテリアはたくさんの要素があるのですが、スペースの都合で全てはご紹介できませんでした。その中でも一番大切なことを最後に述べておきたいと思います。それは部屋をキレイに整理された状態で保つこと。これは精神的にも良い効果がありますが、風水の「龍」も同じなのです。

インテリアの重大な問題点:シックハウス症候群

数年前に話題になったシックハウス症候群というものは、インテリアの重大な問題点と言えると思います。

シックハウス症候群は、壁紙の接着剤などから揮発する物質により住人の方が被害にあわれています。
壁紙以外にも合板を使ったインテリア家具やフローリング、シロアリ対策の為の薬剤などが原因とされています。

科学物質による室内空気の汚染というそうです。
被害にあわれた大半の方は一番自宅にいる事の多い主婦の方だったようです。新築住宅やリフォームに喜んでいた矢先、原因不明の体調不良となるわけです。主な症状としては頭痛・めまい・慢性的な疲労感・のどの痛み・湿疹などがあり、ひどくなると呼吸器疾患と診断されます。この疾患の恐ろしい点はなかなか原因が分かりづらいところと、化学物質過敏症というやっかいな疾患を背負ってしまうというところです。

化学物質過敏症とは、人間が合成した薬物だけでなく天然成分の物も原因に含まれます。代表としてあげれば花粉症などの各種アレルギーがいい例でしょう。

シックハウス症候群は現在ではよく耳にする言葉となりましたが、未だ解明されていない部分も多いそうです。そこで最近ではシックハウス対策が取られるようになりました。原因物質としてホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン、ベンゼンなどといわれていますが、ホルムアルデヒドは発ガン性があるという指摘もあります。
このような原因となりえる成分を含まない素材でインテリアを造りあげたり、大がかりなリフォームなどをしなくてもこまめに空気の入れ替えをするなどの対策方法が至る所で見かけられるようになりました。

室内に観葉植物を置く事でホルムアルデヒド、ベンゼン、トリクロロエチレンを浄化する事ができるそうです。目安としては6畳分の広さの部屋に小さめの鉢を5個ぐらいです。アメリカではベイクアウトという方法で、塗料から出る科学物質をわざと揮発させる事があります。これは温度が高くなると揮発しやすいという性質を利用して、暖房器具などで室内の温度をあげます。ときどき換気をしながら3日ほどかけて、人工的に科学物質を追い出す事ができます。ただしこれは合板やフロ-リングの床など厚みのある素材には効果がないそうです。

せっかく発散させた科学物質が他の素材にくっついてしまい、今度はそこから揮発してくる事例もあるので注意が必要となります。

マイホームが原因で病気にならないように、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

Powered by Movable Type 4.1